ヒューニングとは:実はコーチングは効果がない?   その理由と対処法

コーチングだけでは目標達成が難しい?

 

欧米で生まれたコーチングには一点大きな弱点があります。それは、特に日本人ではコーチング

のみでは目標達成が困難な場合が多いということです。

コーチングは、クライアントが望む目標を明確化し、達成までの行動計画を立てることができます。

しかし、行動計画が立てられた後は、実際に行動を起こすかどうかは、クライアント自身の意思や

モチベーション次第です。

欧米人と日本人では文化的背景や生理学的に欧米人とは異なる点が多々あります。

例えば、狩猟民族と農耕民族の民族性の違いから来る目標に対するモチベーションや価値観の違い。

他には、欧米人と日本人のセロトニンの分泌に関連する遺伝子の違いによるリスクへの感じ方の違い等です。従って、欧米生まれのコーチング手法をそのまま取り入れたアプローチでは、クライアントが”本当の

目標設定”を行うことの支援も十分でなく、さらに実際に行動を変化させることは容易ではありません。

 

例えば、行動計画において「人見知りを直すために毎日最低一人に自分から話しかける」という

行動計画を立てた場合、クライアントが気分が乗らずに行動できない日や、別のことで忙しく、

行動するのを忘れてしまう日があるかもしれません。そのため、コーチングで取るべき行動の気づきを

得ても、実際に行動を変化させ、定着させることは容易ではないという現実があります。

コーチングの弱点を補い、行動を変化させる「ヒューニング」

 

新たな行動を継続し、目標達成を実現するには、クライアントのそれぞれの行動自体にアプローチを

する必要があります。この点で、行動変化のメソッドである「ヒューニング」が効果を発揮します。

ヒューニングは、「ヒューマン(人間)」と「チューニング(調律)」から生まれた造語です。

皆さんが本来持っている人間の能力を、調律により最大限のパフォーマンスを発揮できるようにする

スキルの総称です。NLP(神経プログラミング)や、マインドフルネス、ヒプノセラピー、

タイムラインセラピーなどが含まれます。

ヒューニングでは、クライアントが望ましい行動を起こせない原因となっている、無意識に

ブレーキがかかっているなどの内的阻害要因の元になる、潜在意識の行動プログラム(考え方)に

直接アプローチします。

ヒューニングは、完全ににクライアント個々の状況にあわせて様々な方法でアプローチする

完全オーダーメイドのアプローチです。ですので、古典的なコーチングとは異なり、

人種の違いや性格、置かれた状況の違いなども、もちろん関係なく効果を発揮します。

ヒューニングで、目標達成のブレーキとなっているメンタルブロックを外すことで、成功への行動計画を

実行できたクライアントの事例を紹介します。

新しく管理職になったクライアントがいました。 彼の行動計画の一つが、管理職会議でチームの業績を

アピールするため発言をするという物でした。たいした内容ではないですよね。

でも、実際には会議になるとなかなか手を挙げることができないという状況に陥っていました。

アクションは明確で、意識もして、もちろん準備もしているのですが、なぜか手を上げて発言ができない

のです。

原因を把握しようと対話を行い様々な要因になりそうな体験を紐解いていくと、若手時代のある経験が要

因と分かりました。

若手時代時にオブザバーとして参加した管理職会議で、手を上げて質問をしたのですが、上席の管理職か

ら「若造は黙って聞いてればいいんだ」と叱責をされたことが、ネガティブな記憶として潜在意識下に残

っており(プチトラウマ)、管理職になった今も手を挙げれないという状態になっていました。

この場合、いくら行動計画として会議で自分のチームの業績を発表するという事を設定しても、無意識に

ブレーキがかかったままです。

このように無意識下でネガティブな印象が残ってしまっており、その結果同様の苦い経験をしないような

プログラムが無意識下で作動している場合は、要因となった体験のイメージの書き換えを行い、「管理職

会議で手を上げて発表するのが怖い」という行動プログラム自体を変えていきます。そうすることで、発

表することが怖くなくなり、自然に手を上げて業績アピールすることができるようになるのです。

このような事例は決して珍しい事ではなく、「なんか気乗りがしない」という行動の裏側には、無意識下

にその行動に対する内的阻害要因(ブレーキ)となるプログラムが作動していることが多くあります。

このように、コーチングの「気付き」だでは自己変容に制限がかかることがしばしばあります。そこで、

ヒューニングを用いることで、クライアントが目標達成を行うことが容易になります。

 

 

コーチングで立てた行動計画を実行し、目標を達成するためには、行動変化を起こすスキル「ヒューニング」が必要不可欠です!